「今日は省エネでいこう」
その言葉に、
罪悪感を抱いてしまうことがあります。
手を抜いてる気がする。
ちゃんとしてない気がする。
もっと明るく、もっと元気に、もっと丁寧に
――そう思ってしまう。
でも私は最近、
少し考え方を変えました。
省エネモードは、サボりではなく
“誠実な働き方”なんだ、と。
共感体質の脳は、
無意識に分析して、
先読みして、
勝手に疲れがちです。
だからこそ、意識的にブレーキを踏む。
それは自分を甘やかすことではなく、
長く続けるための「調整」だと思っています。
共感体質の疲れは「仕事量」より「脳内の暴走」で起きやすい
忙しい日って、
意外と平気だったりしませんか。
むしろ、落ちるのは
「そこまで忙しくない日」だったりする。
それはたぶん、私たちが消耗しているのが
「やることの量」より、
脳内で勝手に走っている処理だから。
- 相手の表情の意味を解釈する
- 言い方の裏を読む
- 起こりそうなトラブルを先回りで潰す
- 空気を壊さないように自分を微調整する
これって、表に出る仕事ではないのに、
脳内ではずっと稼働しているんですよね。
第3章で扱ってきた「落ち込みスイッチ」や
「心のバッテリー」も、
突き詰めるとこの“見えない稼働”
ここに繋がっていることが多いです。
省エネモードは「手を抜く」ではなく「ブレーキを踏む」
省エネって聞くと、ついこう思ってしまう。
「いつもより頑張らない」
「いつもより雑」みたいに。
でも私が言う省エネは、そうじゃなくて。
暴走しがちな脳に、
ブレーキをかけるという意味です。
たとえば、こんな小さな調整。
- 愛想の良さを盛りすぎない
- 返事を「淡々と」で止める(盛らない)
- 先回りの気遣いを、1回だけ見送る
- 「今ここで全部は背負わない」と決める
これをすると、外側の成果が落ちるというより、
内側の摩耗が減る感じがします。
省エネは、仕事を雑にすることじゃない。
自分が削られない形で、
ちゃんとやるための制御です。
「罪悪感」が出るのは、真面目にやってきた証拠
省エネに罪悪感が出るのって、
これまでずっと「頑張る」で成立させてきた人ほど
起きやすいと思います。
空気を読んで、整えて、回して、支えて。
その結果、周りからは
「優しい」
「気が利く」
「わかりやすい」
そう評価される。
でも、ここが落とし穴。
評価が上がるほど、期待も増える。
期待が増えるほど、さらに頑張ってしまう。
そしてある日、
心のバッテリーが静かに切れる。
だから、罪悪感が出ても大丈夫。
それはあなたが雑になったのではなく、
自分を守る方向へ更新し始めた
サインかもしれません。
つむぎの「省エネ設定」メモ(練習中)
私は「省エネモード」が苦手で、
まだまだ練習中です。
でも最近、
役に立っている“設定”がいくつかあります。
- 先回り禁止:起きてから対処する
- 盛らない:テンションを上げて成立させない
- 抱えない:自分の仕事だけに戻る
- 整えすぎない:「ほどほど」で止める
これをやると、最初はソワソワする。
「冷たく見えたかな?」って気になる。
でも時間が経つと、
ソワソワより、ラクが勝つ日が増えてきます。
省エネって、逃げじゃなくて。
自分のエネルギーを守りながら、
社会に居続けるための技術なんだと思います。
おわりに|省エネは、自分と相手への「誠実さ」
共感体質の人が削られるのは、
能力が低いからでも、
根性がないからでもありません。
ただ、脳の初期設定が
「先回り」
「過剰処理」
「気配を拾う」
ここに寄っているだけ。
だからこそ、意識的にブレーキを踏む。
それは、相手を雑に扱うためじゃなくて、
自分が壊れない形で、
ちゃんと関わるための誠実さだと思っています。
第4章は、「自分を運用する」章。
体質は変えられなくても、使い方は選べる。
まずはその一歩として、
省エネモードを「悪いこと」扱いするのを、
少しずつやめていこうと思います。
次回予告
次回は、深読みで疲れる脳を止めるために、
「解釈ログ」ではなく「行動ログ」を取る方法をまとめます。
ひとつ前の章(自己理解)が気になる方は
こちらもどうぞ。