#31 省エネモードは「誠実」な働き方

共感体質シリーズ第4章のアイキャッチ画像

「今日は省エネでいこう」
その言葉に、
罪悪感を抱いてしまうことがあります。

手を抜いてる気がする。
ちゃんとしてない気がする。
もっと明るく、もっと元気に、もっと丁寧に
――そう思ってしまう。

でも私は最近、
少し考え方を変えました。

省エネモードは、サボりではなく
“誠実な働き方”なんだ、と。

共感体質の脳は、
無意識に分析して、
先読みして、
勝手に疲れがちです。

だからこそ、意識的にブレーキを踏む。

それは自分を甘やかすことではなく、
長く続けるための「調整」だと思っています。


共感体質の疲れは「仕事量」より「脳内の暴走」で起きやすい

忙しい日って、
意外と平気だったりしませんか。

むしろ、落ちるのは
「そこまで忙しくない日」だったりする。

それはたぶん、私たちが消耗しているのが
「やることの量」より、
脳内で勝手に走っている処理だから。

  • 相手の表情の意味を解釈する
  • 言い方の裏を読む
  • 起こりそうなトラブルを先回りで潰す
  • 空気を壊さないように自分を微調整する

これって、表に出る仕事ではないのに、
脳内ではずっと稼働しているんですよね。

第3章で扱ってきた「落ち込みスイッチ」や
心のバッテリー」も、
突き詰めるとこの“見えない稼働”
ここに繋がっていることが多いです。

省エネモードは「手を抜く」ではなく「ブレーキを踏む」

省エネって聞くと、ついこう思ってしまう。
「いつもより頑張らない」
「いつもより雑」みたいに。

でも私が言う省エネは、そうじゃなくて。
暴走しがちな脳に、
ブレーキをかけるという意味です。

たとえば、こんな小さな調整。

  • 愛想の良さを盛りすぎない
  • 返事を「淡々と」で止める(盛らない)
  • 先回りの気遣いを、1回だけ見送る
  • 「今ここで全部は背負わない」と決める

これをすると、外側の成果が落ちるというより、
内側の摩耗が減る感じがします。

省エネは、仕事を雑にすることじゃない。

自分が削られない形で、
ちゃんとやるための制御です。

「罪悪感」が出るのは、真面目にやってきた証拠

省エネに罪悪感が出るのって、
これまでずっと「頑張る」で成立させてきた人ほど
起きやすいと思います。

空気を読んで、整えて、回して、支えて。

その結果、周りからは
「優しい」
「気が利く」
「わかりやすい」
そう評価される。

でも、ここが落とし穴。

評価が上がるほど、期待も増える。
期待が増えるほど、さらに頑張ってしまう。

そしてある日、
心のバッテリーが静かに切れる。

だから、罪悪感が出ても大丈夫。

それはあなたが雑になったのではなく、
自分を守る方向へ更新し始めた
サインかもしれません。

つむぎの「省エネ設定」メモ(練習中)

私は「省エネモード」が苦手で、
まだまだ練習中です。

でも最近、
役に立っている“設定”がいくつかあります。

  • 先回り禁止:起きてから対処する
  • 盛らない:テンションを上げて成立させない
  • 抱えない:自分の仕事だけに戻る
  • 整えすぎない:「ほどほど」で止める

これをやると、最初はソワソワする。
「冷たく見えたかな?」って気になる。

でも時間が経つと、
ソワソワより、ラクが勝つ日が増えてきます。

省エネって、逃げじゃなくて。
自分のエネルギーを守りながら、
社会に居続けるための技術なんだと思います。

おわりに|省エネは、自分と相手への「誠実さ」

共感体質の人が削られるのは、
能力が低いからでも、
根性がないからでもありません。

ただ、脳の初期設定が
「先回り」
「過剰処理」
「気配を拾う」
ここに寄っているだけ。

だからこそ、意識的にブレーキを踏む。

それは、相手を雑に扱うためじゃなくて、
自分が壊れない形で、
ちゃんと関わるための誠実さだと思っています。

第4章は、「自分を運用する」章。
体質は変えられなくても、使い方は選べる

まずはその一歩として、
省エネモードを「悪いこと」扱いするのを、
少しずつやめていこうと思います。


次回予告

次回は、深読みで疲れる脳を止めるために、
「解釈ログ」ではなく「行動ログ」を取る方法をまとめます。


ひとつ前の章(自己理解)が気になる方は
こちらもどうぞ。