#2 今日も空気を読んで勝手に仮面装着中。共感体質がバッテリー切れになる理由

共感体質シリーズ第1章のアイキャッチ画像

外ではいつも愛想も感じもよく、
誰とでも波風を立てずに
上手くやれる「いい人」。

でもその対応の裏では、
自分が自覚している以上に
心のバッテリーが消耗されています。

今回は、職場での人間関係を円滑にするために、
毎朝「社交用の仮面」を装着して出勤していた、
私の新人当時におけるリアルなお話しです。

共感体質あるある小話 第2弾

朝、鏡の前でメイクをしながら、
ついでに“社交用の仮面”も装着します。

今日も、明るく・元気に・感じよく。
口角を上げて、目尻は下げて。

よし、いくぞ。

「がんばれ私」
「やればできる」
「できるぞ私!すごいぞ私!」

誰が望んだわけでもない呪文をそっと唱えて、
今日も仮面で出勤します。

仮面の装着は、もはやルーティン

「おはようございます!」の声のトーンは、
静かだけどよく通る。
これが最適解。

どれだけ疲れていても、
とんでもない二日酔いでも、
生理痛でお腹が痛くても、
そんな感情は仮面の裏へ。

感情のスイッチを切り替えるのは、
もう職人芸です。

「今日もよろしく!」と言われるたびに、
笑顔を無料配布中。

聞き上手という名のエネルギー消費

相手が気持ちよく話せるよう、
相槌と表情筋を自動調整。

興味のない話でも
「わかります〜!」と大袈裟に同調。
しかしその裏では、
頭のBGMが「帰りたい」をリフレイン。

もうそろそろ、1曲書けそうです。

「話しやすい人」は褒め言葉?
それとも呪い?
――そう昔は迷っていましたが、
今はもう悟っています。

……誰にも興味がないから、
誰にでも平等に優しくできます。

仮面の下で電池切れ

退勤後、玄関にバッグを放り投げ、
そのまましばらく放心。

暗闇と、無音と、わずかな外の音。
今日もまた、
宇宙と交信できそうです。

誰の声も、機械の音も、
なんにも入ってこない静けさが、
心に沁みわたる。

何度か瞬きをして脳を再起動。
ようやく重たい腰が上がる。

「いい人」でいようと力むのは、
そろそろやめたい。

代わりに、
「頑張らなくてもいい人」でありたい。

あとがき

当時は、
「仮面をかぶることこそ正義」だと
心から信じていました。

無理をしていると思っていなかったし、
働いて疲れるのは
当たり前のことだと思っていました。

ただちょっと、人より疲れやすいだけ。
本気でそう思っていました。

私と同じように仮面で出勤している人、
帰宅後に電池切れで倒れ込んでいる人、
そんな方がいたら、
まずは「よくやった!」と
自分を褒めてあげてくださいね。


前回、
#1 気配の交通整理をしてしまうあるある小話

次回、
#3 会話で脳内フル稼働するあるある小話