#38 ひとり会議で「自分軸」を調律する

共感体質シリーズ第4章のアイキャッチ画像

特に大きな問題は起きていない。
人間関係も、生活も、表面上は安定している。

それなのに、
どこかで、
少しずつズレていく感覚がありました。

強い違和感ではない。
でも、放っておくと、
あとから効いてくるようなズレ。

この感覚は、
トラブルが起きたから生まれるものではなく、
何も起きていない日々の中で、
静かに溜まっていくもの
だと思っています。


自分軸は「気合」では保てない

自分軸を大切にしよう。
ブレない自分でいよう。

そう思っていても、
共感体質の場合、
それだけでは足りませんでした。

周囲に合わせる力が高いぶん、
気づかないうちに、
小さな調整が積み重なっていく。

一つひとつは、
無理でも、我慢でもない。

でも、確認しないまま続けると、
いつの間にか、
自分の立ち位置がわからなくなる。

だから私は、
意識の問題ではなく、
仕組みとして確認する場
が必要でした。

ひとり会議という仕組み

ひとり会議は、
反省会でも、
自己分析でもありません。

その時点で溜まっている、
解釈ログを、
いったん外に出す場所です。

・最近、どこで気を使っているか
・引っかかっているけれど、言語化していないこと
・「まあいいか」で流してきた違和感

正解を出す必要はありません。
行動を決める必要もない。
むしろ、決めないまま終えていい時間です。

今の自分の状態を、
一度テーブルに広げる

それだけで十分です。

「調律」という言葉を選んだ理由

自分軸を整える、というと、
正しい位置に戻すような印象があります。

でも、私がやっているのは、
修正や矯正ではありません。

今の環境。
今の人間関係。
今の体力。

その条件の中で、
今の自分に合う音に、
合わせ直す

ズレを責めない。
良し悪しを決めない。

ただ、
「今、どんな音が鳴っているか」を、
静かに聞く。

それが、
ひとり会議でやっていることです。

ひとり会議でしていることは、最小限

ひとり会議の時間は、
長くなくていいと思っています。

毎回、
結論を出す必要もありません。

私がしているのは、
だいたい次のことだけです。

・思考を書き出す
・事実と解釈を分ける
・今は決めない、と決める

行動よりも、
状態を確認する。

「今の私は、どこで力を使いすぎているか」
それが見えれば、十分です。

定期メンテナンスという位置づけ

ひとり会議は、
問題が起きたときに開く場所ではありません。

壊れてから直すのではなく、
壊れる前に点検する。

共感体質は、
自分を後回しにしても、
ある程度は回ってしまいます。

だからこそ、
定期的に立ち止まる仕組みがないと、
気づいたときには、
かなり削れている。

自分軸は、
維持するものではなく、
整え直すもの。

ひとり会議は、
そのための、
現実的なメンテナンスです。

ズレても、戻れる場所を持っている

共感体質は、
ズレやすい。

でも、それは欠陥ではありません。

戻る場所を持っていれば、
ズレは問題にならない。

ひとり会議は、
自分を責めずに、
静かに戻るための場所です。

調整しながら生きる、というのは、
完璧でいることではなく、
戻り方を知っていることなのだと思っています。


次回予告

次回は、
ここまで積み上げてきた実践を、
ひとつの考え方としてまとめます。

共感体質を、
「治すもの」ではなく、
「運用するもの」として捉える話です。


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