昔から、私は
ほとんど怒らないタイプだと思われてきました。
でも実際は「怒れない」のではなく、
怒る前に“めんどう”が勝ってしまう
そんな体質なだけでした。
一瞬ムッとすることはあるのに、怒りの火が育つ前に
省エネモードに切り替わってしまう。
今回は、そんな私の
“静かな怒りの消え方”についてお話しします。
瞬間的にはムッとする。でも怒りは起動しない
たとえば、仕事中に軽く雑な扱いを受けたとき。
一瞬だけ「ん?」と眉が動きます。
でもその後すぐに、
脳内で別のプロセスが立ち上がるのです。
「これ、いま怒るほどのこと?」
「反論するの、エネルギー使うな…」
「仕事優先しよ」
こうして怒りの火は、
最初の3秒のうちに自動的に弱火になる。
怒れないのではなく、怒るための“起動プロセス”が
省エネ化されている感じです。
怒るより“めんどうコスト”が高い。だから脳が省エネ化する
共感体質の人にとって、
怒るという行為はかなりの高負荷。
理由を整理して、言葉にして、相手に伝えて、
場合によっては衝突も受け止めて…。
その一連のプロセスを想像しただけで、
脳がすぐに判断します。
「怒るコストが高すぎる。
ここは流して前に進もう」と。
怒れないわけじゃない。
ただ、怒るより失うエネルギーの方が大きいだけ。
これは“弱さ”ではなく、
自分を守るための
省エネ設計なのだと最近気づきました。
仕事モードに入ると、怒りは一度“背景化”する
怒りは消えたわけではありません。
ただ、仕事やタスクのスイッチが入ると、
怒りは一旦バックグラウンドに送られます。
「今は処理しないでいいや」
「やること優先」
こうやって短期的にはラクになりますが、
実は怒りは保留フォルダに残っているんですよね。
夜、ふいに“再生”される怒り
寝る前にふと、朝の出来事を思い出す。
「あれって、やっぱり変じゃなかった?」
ここで怒りがドンと再燃するというより、
違和感の断片がぽつぽつ浮かんできて、
静かな脳内会議が始まります。
・相手はどういう意図だったのか
・私はどう感じたのか
・次、同じ場面がきたらどうする?
このプロセスを経て、
最終的には自然に鎮火していきます。
怒らない代わりに
“後処理の時間”が長いタイプです。
怒れない自分を責めなくていい。これは体質の“省エネ設計”だから
昔は「頭の回転が遅いのかな」
と落ち込むこともありました。
でも今なら分かります。
怒りより先に
“調和”と“体力温存”が動くタイプなだけだと。
怒らない=意思が弱い、ではありません。
怒らない=理性と感性がバランスよく働いている証拠。
そして怒りが弱いぶん、
違和感が溜まりやすいタイプでもあります。
そんなときは、脳内に残った“感情の保留分”を
そっと整理することが、心の軽さにつながります。
おわりに
怒らない私は、弱いんじゃない。
ただ、怒りに使うエネルギーがもったいないだけ。
この体質に気づいてからは、
怒れない自分を責めなくなりました。
そして、溜まったモヤモヤは
後からゆっくり処理すればいいと分かったことで、
毎日がちょっとラクになりました。
怒らないことは、あなたのやさしい生存戦略。
今日も省エネで穏やかに生き延びたなら、
それだけで十分です。
まれに、怒りの温度が上がりすぎて
「感情そのものが消失(シャットダウン)」
してしまうことがあります。
もし、そんな不思議な経験に心当たりがある方は、
こちらの記録もどうぞ。
怒りの限界値を超えた“シャットダウン現象”
怒りがスンッと消える脳の防御反応について