初陣で相棒が消えてから、
僕は戦場のことを調べています。
靴下失踪事件。
昔からあるが、
誰も真相を知らないらしい。
それでも僕は、
少しでも手がかりを探そうと、
動き始めました。
僕はもう一度、戦場へ向かった。
第一の試練の間、
——洗濯機。
すべての布が通る場所であり、
縦型王の領地でもある。
水が満ち、
渦が生まれ、
布たちは回り続ける。
それは天啓であり、我々の使命でもある。
フタが開いている王の上から
戦場を覗き込んだ。
ここで、相棒は消えた。
僕は周りを見渡した。
しかし、
それらしい痕跡はない。
そのとき、後ろから声がした。
「何をしているのかね」
振り向くと、
錬金術師が立っていた。
錬金術師は、縦型王の右腕だ。
彼は布たちの穢れを流すため、
特別な液体を錬成する。
戦場を見ながら、彼は言った。
「戦場の仕組みを理解していないのかね」
僕たちは主の天啓により、
戦場へ降り立つ。
これは正式な儀式であり、
絶対的なルールでもある。
僕は答えた。
「相棒を探しています」
錬金術師は少しだけ眉をひそめた。
「また靴下か」
そしてため息をつくように言った。
「君たちは、
もう少しお行儀よく過ごせないものかね?
私の仕事が増えるばかりなんだが」
たしかに靴下は、
他の布たちと比べて不浄が溜まりやすい。
でもそれは、
相棒の失踪とは関係ない。
僕はムッとした。
そのとき、
やわらかな香りが広がり、
外交官が現れた。
彼女は、戦場の空気を整える者だ。
戦場で荒れがちな布たちを、
上品で柔らかな香りで包み込む。
彼女も、
縦型王の右腕の1人だ。
彼女は穏やかな声で言った。
「争いはよくありません。
『フローラル!』
さあ、少し落ち着きましょう」
そして僕に聞いた。
「あなたの相棒は、どこで見失ったのですか?」
僕は答えた。
「戦場です。
僕が最後に見たのは渦の中でした」
外交官は少し考え、静かに言った。
「もしかしたら、第二の試練に
巻き込まれてしまった可能性もありますね」
第二の試練。
それは縦型王と並ぶ二大王の片翼、
乾燥機王の領域だ。
そこでは布たちが、
熱風の中で乾かされる。
僕は王の中を覗いた。
しかし、そこにはもう
ひとつの布もいなかった。
どうやら、
試練はすでに終わっていたらしい。
僕は少しだけ迷ったが、結局そこを離れた。
第二の試練で、
布が消えるという話は、
聞いたことがなかったからだ。
僕はもう一つ、
気になっている場所があった。
戦場の水が消える場所。
——冥界の門
そう呼ばれている。
僕は隊長に聞いた。
「相棒が、あそこへ行った可能性は
全くないのでしょうか?」
隊長は首を振った。
「戦場から直接落ちる布はいない。
冥界の門と呼ばれているが、
それはただの噂だ」
それでも僕は、
少しだけその場所を見つめた。
洗浄の水は、冥界の門へと静かに消えていく。
しかしどこへ行くのかは、
誰も知らない。
靴下部隊には、昔から伝わる話がある。
戦場へ向かった者の中に、
ときどき戻らない者がいる。
理由は分からない。
本当に消えたのか、
どこかへ紛れただけなのか。
誰も知らない。
未解決事件として、
ただ語り継がれていく。
結局、相棒は見つからなかった。
戦場にも、
第二の試練にも、
冥界の門にも。
でも僕はまだ、諦めていない。
今日も靴下は、
事件の真相を探りながら、
相棒の帰還を諦めずに待っている。