#76 感情の解剖③ | 他人の感情爆発に引き起こされる脳内自動分析グセ

共感体質シリーズ第3章のアイキャッチ画像

前回の#75では、
若い頃の私の脳内バグについて、
黒歴史を交えてお話ししました。

そんな過酷なセンサーの暴走期を経て、
自分なりの防衛術を身につけた私ですが、
いまだに唯一
「苦手だな」と感じる瞬間があります。

それは、誰かが
「感情を大爆発」させている現場に
遭遇したときです。

昔のように、
相手の怒りに同調して
ビビり倒すチキンハートはもうありません。

涙を流す人に同情して、
感情が乗り移ることもありません。

それなのに、
なぜかその場にいるだけで、
まるで生気を吸い取られるような、
とてつもない疲労感に襲われるのです。

私はただその場を見ていただけなのに、
なんでこんなに疲れてしまうのでしょうか?

今回は、
感情を爆発させる人を見たときに、
私の脳内で何が起きているのか。

その疲労の正体である
「脳内自動分析グセ」
そのメカニズムについてお話しします。

怒り狂う人に対する、脳内自動分析グセ

必要以上に大きな声を出し、
感情を周囲にぶちまけている人を見たとき、
私の脳は、私の意思とは関係なく
「ウィーーーン!」と
最大出力で駆動し始めます。

相手のめちゃくちゃな言動を検知した瞬間、
私の分析グセが発動し、
自動的にその不具合を
解析しようとしてしまうのです。

私の脳内実況は、だいたいこんな感じです。

  • そもそも、なんであの人は今、
    こんなに感情を爆発させてるんだ?
    意味が分からない。
  • 待って、さっきから言ってること、
    論点が完全にズレてない?
  • もしかして、あの勢いで、
    この場を無理やり押し切ろうとしてる?
  • キレることで自分が有利になれる、
    特別扱いしてもらえると勘違いしてるのかな?

相手があまりにも
非論理的な感情を撒き散らしているせいで、
こちらのロジカル回路が
「辻褄を合わせよう」とフル稼働してしまう。

つまり、相手に怯えているのではなく、
「他人のバグを勝手に分析している」からこそ、
見てるだけで脳がオーバーヒートして、
エネルギーを吸い取られていたのですね。

泣き出す人に対する、冷徹なシャットダウン

そしてもう一つ、
脳のメモリを激しく消費するのが
「すぐに泣き出す人(号泣)」です。

仕事で注意されたり、
思い通りにいかないと涙を流す人を見たとき、
周りのスタッフが
「可哀想に、大丈夫?」と同調していく中で、
私の頭の中だけは
どんどん北極のように冷めていきます。

  • え、この人、もしかして
    悲劇のヒロインの自分に酔ってる?
  • 泣けば周囲が同情して、
    誰かが代わりに
    問題を解決してくれると思ってない?
  • あーーー、時間の無駄。
    これ、放置しちゃダメなのかな(笑)

共感体質だからこそ、
「たぶんこう言ってほしいんだろうな」という
相手の狙いや甘えが、
どうしても透けて見えてしまう。

だからこそ、どんどん感情が冷めていくし、
見ているだけで疲れてしまうわけです。

脳内自動分析グセをやめていい

今、誰かの怒りや涙を見るたびに
激しく疲弊している人に伝えたいのは、
「他人のために、
あなたの貴重な脳のメモリを
1ミリも貸し出す必要はない」
ということです。

相手はロジックで動いていない、
そう考えてみましょう。

あなたがどれだけ脳内で分析して
どうにか辻褄を合わせても、
相手の感情の出し方が
書き換わることはありません。

ただただ、
生気を吸われて終わってしまいます。

「この人、何言ってるんだろう?」と
冷たく見つめる自分に、
罪悪感を持つ必要なんて全くありません。

共感体質は、
相手の感情に引っ張られ、
疲れてしまうことが多くあります。

むしろその冷徹さこそが、
あなたを守るための正常な防衛システムです。

では、その「ウィーーーン」と鳴り響いてしまう
脳内自動分析グセが起動してしまう回路を、
現場で0秒で強制終了させるには、
具体的にどうすればいいのか?

次回からは、いよいよ実践編に突入します。
#77 感情の省エネ① | 期待を引き算する「しゃーない瞬き」
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