ぼやき日記シリーズ

長い年月をともに過ごしてきた冷蔵庫の“音”が静かに消えた日。観葉植物が感じた小さな別れと、家に流れ込んだ新しい気配を、そっと綴った物語です。

キャッシュレス時代に存在感が薄れた財布。置いてかれても誇りを失わず、現金が必要な“一瞬”のために控える老執事のぼやき日記です。ラーメン屋、お祭り、神社…現金の番人が語る静かな物語。

洗濯機という戦場で、服を守り続ける“ネット騎士団”。昇格も報酬もない影の働き手が語る、静かで少し皮肉なぼやき日記です。見えない優しさに気づく、小さな物語。

部屋の隅に置かれたゴミ箱が語る、あなたの一日の“影”の物語。丸めて放り込まれるレシート、捨てられない小さな思い出、突然始まる断捨離祭り──少し皮肉まじりで、どこかやさしいゴミ箱のぼやき日記です。

クリスマスの食卓の真ん中で、一夜だけ輝くクリスマスケーキのぼやき日記。一年に一度の“出番”に込めた静かな誇りと、食べられていく儚さ、そして来年の笑顔をそっと願う祈りを綴りました。

クリスマスまでの25日間、子どもの「今日のひとつ」を見守りながら、すこしずつ姿を失っていくアドベントカレンダー紳士の物語。よろこびと消失を静かに受け入れる、その“生き様”を綴ったぼやき日記です。

冬限定の人気者「コタツ婦人」が語る、家族を丸ごと包むぬくもりの話。足元から心まで温める省エネの誇りと、春にしまわれる切なさを、やさしい口調で綴る想像日記。

電子化の波に揺れる本棚が語る、小さな命の物語。長年この部屋で本を見守ってきた“おじいちゃん本棚”が描く、ページの香りと手のぬくもりの想像日記。

ワイヤレスになっても、心までは繋げない。AirPodsの“ペアリング迷子”から見える、現代の便利さと不自由さを描く小さな想像日記。静けさと接続のはざまで揺れる耳元の哲学。

もしスマホに心があったら——多重タスクに疲れた“相棒”のぼやきを通して、現代人の忙しさと優しさを映す小さな想像日記。