ひとり会議シリーズ #2 モヤをぜんぶ書き出す方法

ひとり会議の準備が整うと、いよいよ “棚卸しフェーズ” に入ります。
ここで大事なのは、いききなり整理しようとしないこと。
まずやるべきは、ただひたすらに——脳の外へ全部出すことです。

頭が騒がしいときほど、私たちはつい「なぜこうなるんだろう?」と分析したくなります。
でも、その「なぜ?」が一番の落とし穴。
分析を始めた瞬間、手は止まり、深読みループに引きずり込まれてしまいます。

だから棚卸しの最初の目的は、整理でも分析でもなく、
脳の作業スペースを空けること。
書き出しはそのための第一歩なのです。


“掃き出すことだけに集中する” が鉄則

書き出しフェーズで大事なのは、「とにかく外へ出す」という姿勢。
意味があるかどうかは関係なく、今、頭の中に存在しているものを全部並べるイメージです。

この段階では、絶対に「なぜ?」と考えない。
分析はあとでいくらでもできます。
まずは脳の机に散らばった紙を、一枚ずつ机の外へ放り出していくようなイメージ。

すると少しずつ、脳の中の“ざわざわ”が弱まり、静かなスペースが生まれ始めます。

書き出しルール

私がいつも意識している“ルール”はこの5つです。

① 思いついた順に書く(順番は気にしない)

頭に浮かんだ順でOK。
脳の中ではジャンルなんて関係なく混ざっているので、書くときも混ざっていて問題ありません。

② 思いついた通りに書く(言葉を整えない)

キレイな文章で書く必要はありません。
むしろ、整えようとすると手が止まるので、雑でもラフでもそのまま書くのが正解。

③ ジャンルは混ざってていい

仕事・感情・食べたいもの・生活のタスク……全部混ざってOK。
脳の中身をそのまま写すつもりで。

④ 無意味に見えても全部書く

「これは書くほどでもないか…」と思う内容ほど、実は深層のノイズだったりします。
書いてしまえば、それだけで負荷が1つ減るのです。

⑤ “なぜ?”を考えない(分析は次の工程)

ここを守らないと、ひとり会議は一気に反芻モードへ逆戻りします。
書き出し段階では、ただ“出すだけ”に集中。

実際に書き出すと、こんな感じになる

たとえば、今の私だとこんなラインナップになります:

  • 最近なんか疲れる
  • 昨日◯◯さんに腹立った
  • 家計簿つけなきゃ
  • 節約しないと
  • 観葉植物の鉢どうしよう
  • 先輩の誕プレ決めたい

仕事・感情・家のこと・お金……ジャンルが全部混ざっていますよね。
でもこれこそが、脳内がそのまま外に流れ出ている証拠。

むしろ、キレイにジャンル分けされて出てくるほうが不自然なのです。

書き出すと、脳の中では何が起きている?

書くという行為は、脳の外に「一時保管場所」を作ることと同じです。
つまり、頭の中に抱えていた情報が外に移動し、脳の負担が下がる。

だから途中でふっと深呼吸ができたり、コーヒーが急においしく感じたりする。
これは脳が「容量が戻ってきた」と判断しているサイン。

書き出しの終わりをどう判断する?

明確なルールはありません。感覚でOK。

  • なんとなく「もう出ないな」と感じる
  • コーヒーが落ち着いて飲める
  • 次に考えたいことが自然に浮かぶ
  • ざわざわが少し薄くなる

完璧じゃなくていい。
“とりあえず頭の外に出せた” という感覚があれば十分です。

まとめ:書き出しは“軽さ”を取り戻す儀式

書き出すだけなのに、驚くほど頭が軽くなります。
それは、整理のための作業というより、脳の負荷を下げる儀式だから。

このあとにやる“仕分け”フェーズが本番ですが、その前の段階で、ひとり会議の半分はもう進んでいるのです。

次回予告:仕分けフェーズへ

次は「材料をどう分類するか」。
深掘り・分岐・優先度づけの話を、つむぎ式で言語化していきます。