夜の部屋で、ちょうどいい明るさを探して、
スイッチを何度か切り替えることがあります。
明るすぎると落ち着かなくて、
暗すぎると、少し心細い。
その「あいだ」にいるのが、間接照明でした。
これは、主役にならない光が、
今日の夜を支えていた話です。
間接照明のぼやき「明るすぎても、暗すぎても、だめなようです」
わたしは、
主役になるための光ではありません。
夜になると、
天井の灯りが消されて、
静かに、呼ばれます。
「ちょっと明るすぎる」
「でも、暗すぎるのも嫌」
どうやら今日も、
わたしは難しい役目を任されているようです。
部屋を照らすのではなく、
空気を照らす。
それが、わたしの仕事です。
明るすぎると、落ち着かない。
暗すぎると、不安になる。
その、ちょうどあいだ。
言葉にしづらいところを、
任されているつもりでいます。
気づかれないくらいが、
ちょうどいい。
「なんか、この感じいいね」
そう言われたときも、
名前は、呼ばれません。
役目を終えるのは、
眠くなった合図。
スイッチが切られた瞬間、
わたしの仕事は、そこで終わりです。
それでも、
今日の夜が少しやわらいだなら、
たぶん、それで十分なのでしょう。
今日も間接照明は、
控えめな光のまま、
次に呼ばれる夜を待っています。