ひとり会議の準備が整うと、いよいよ “棚卸しフェーズ” に入ります。
ここで大事なのは、いききなり整理しようとしないこと。
まずやるべきは、ただひたすらに——脳の外へ全部出すことです。
頭が騒がしいときほど、私たちはつい「なぜこうなるんだろう?」と分析したくなります。
でも、その「なぜ?」が一番の落とし穴。
分析を始めた瞬間、手は止まり、深読みループに引きずり込まれてしまいます。
だから棚卸しの最初の目的は、整理でも分析でもなく、
脳の作業スペースを空けること。
書き出しはそのための第一歩なのです。
“掃き出すことだけに集中する” が鉄則
書き出しフェーズで大事なのは、「とにかく外へ出す」という姿勢。
意味があるかどうかは関係なく、今、頭の中に存在しているものを全部並べるイメージです。
この段階では、絶対に「なぜ?」と考えない。
分析はあとでいくらでもできます。
まずは脳の机に散らばった紙を、一枚ずつ机の外へ放り出していくようなイメージ。
すると少しずつ、脳の中の“ざわざわ”が弱まり、静かなスペースが生まれ始めます。
書き出しルール
私がいつも意識している“ルール”はこの5つです。
① 思いついた順に書く(順番は気にしない)
頭に浮かんだ順でOK。
脳の中ではジャンルなんて関係なく混ざっているので、書くときも混ざっていて問題ありません。
② 思いついた通りに書く(言葉を整えない)
キレイな文章で書く必要はありません。
むしろ、整えようとすると手が止まるので、雑でもラフでもそのまま書くのが正解。
③ ジャンルは混ざってていい
仕事・感情・食べたいもの・生活のタスク……全部混ざってOK。
脳の中身をそのまま写すつもりで。
④ 無意味に見えても全部書く
「これは書くほどでもないか…」と思う内容ほど、実は深層のノイズだったりします。
書いてしまえば、それだけで負荷が1つ減るのです。
⑤ “なぜ?”を考えない(分析は次の工程)
ここを守らないと、ひとり会議は一気に反芻モードへ逆戻りします。
書き出し段階では、ただ“出すだけ”に集中。
実際に書き出すと、こんな感じになる
たとえば、今の私だとこんなラインナップになります:
- 最近なんか疲れる
- 昨日◯◯さんに腹立った
- 家計簿つけなきゃ
- 節約しないと
- 観葉植物の鉢どうしよう
- 先輩の誕プレ決めたい
仕事・感情・家のこと・お金……ジャンルが全部混ざっていますよね。
でもこれこそが、脳内がそのまま外に流れ出ている証拠。
むしろ、キレイにジャンル分けされて出てくるほうが不自然なのです。
書き出すと、脳の中では何が起きている?
書くという行為は、脳の外に「一時保管場所」を作ることと同じです。
つまり、頭の中に抱えていた情報が外に移動し、脳の負担が下がる。
だから途中でふっと深呼吸ができたり、コーヒーが急においしく感じたりする。
これは脳が「容量が戻ってきた」と判断しているサイン。
書き出しの終わりをどう判断する?
明確なルールはありません。感覚でOK。
- なんとなく「もう出ないな」と感じる
- コーヒーが落ち着いて飲める
- 次に考えたいことが自然に浮かぶ
- ざわざわが少し薄くなる
完璧じゃなくていい。
“とりあえず頭の外に出せた” という感覚があれば十分です。
まとめ:書き出しは“軽さ”を取り戻す儀式
書き出すだけなのに、驚くほど頭が軽くなります。
それは、整理のための作業というより、脳の負荷を下げる儀式だから。
このあとにやる“仕分け”フェーズが本番ですが、その前の段階で、ひとり会議の半分はもう進んでいるのです。
次回予告:仕分けフェーズへ
次は「材料をどう分類するか」。
深掘り・分岐・優先度づけの話を、つむぎ式で言語化していきます。
